からだの声

体を取り巻く環境が様々に変化しても、内部の状態をできるだけ一定に保つシステムを
ホメオスタシス(恒常性の維持)と呼びます
この働きの大半は無意識のうちに行われています
例えば暑くなった時、自然に汗が出るところは体が勝手にやってくれますね
これが「からだの声」です
自分自身も暑いなと気が付いて、エアコンのスイッチを入れたり飲み物を飲んだりする
この暑いなという不快感が「こころの声」です

ホメオスタシスをコントロールするセンターとして働いているのは、視床下部脳幹
これらは太古の生き物たちから備わっていた「原始的な脳」と呼ばれ
人間の脳の3つの階層の中で一番奥にあります
中間に、大脳辺縁系(快、不快や喜怒哀楽のような情動を作り出す)
一番外側を、大脳皮質(理性や思考、言語を操る)が覆っています

「からだの声」に情動が伴うのは、体が何か不健全な状態になったときに
健全な方向へ戻すアクションを促すための
最も基本的な防御システムのひとつなのです
ですから肩こりに気づかない、あくびが出ない、便意がわかないなど
不快に相当する情動を感じられなくなっている事は
大きな問題である事がお分かりになると思います

また現代特有の新しいストレスは、長期化しやすい「我慢ストレス」と言われており
「からだの声」は現代の秩序や価値観に合わないことも多く
理性との不和が体と心に負担を強いています
長期的にストレス状態にあると、理性や思考を担当する脳がブレーキを踏んで
「からだの声」を我慢させてしまうのです

聞こえにくくなった「からだの声」を取り戻すためには
1)自然に触れる機会を、なるべく多く持ちましょう
仕事の合間にボーっと空をながめましょう
2)なるべく自然のリズムに合わせて生活しましょう
朝は日の出とともに起き、夜は寝る3時間前までには食事をすませて
寝る1時間前までにはスマホをオフにしましょう
3)時々は、両手でからだをなでましょう
胸からお腹へ、腰からお尻へ撫で下ろしたり、足の裏全体をなでさすってみましょう

ここ宮崎には、自然豊かな場所がたくさんあります
木々のみどりや、川のせせらぎが
再びあなたに「からだの声」を聞かせてくれるでしょう

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